ここではないどこかから

ここどこ。フランス田舎町暮らしの中で想うこと、育児・食べること日常のこと、もっとほんわりした括りの雑感を綴りたい。

フランスのトイレない問題

週末は義母と姪甥の合同誕生日会のため夫の実家のあるリヨンへ。せっかく都会へ行くのだからと、いつも街へ繰り出すのだが、ただでさえ人混みの激しい週末にブラックフライデーなる催しがされていて、どの店も足を一歩踏み入れるたびに「やめとこか・・」と退散し、結局ぐるぐる歩き回っただけに終わった。

しばらくすると息子がトイレトイレと騒ぎ出した。店にトイレがないフランス。場末な感じのカフェに駆け込み、家族4人分の飲み物を頼んだらとってもお高くついたトイレ代になってしまった。夫は頼んだビールが生温かったと憤慨していた。しかも同じような目的の小さな子供連れの家族が数組居た。

田舎ならば、子供は自然の中で用を足してもらってもまったく問題ない。特に男の子を持って初めて知ったが、男子は楽なもんだなあと、女子の立場からすると嫉妬さえ覚える。

普段の田舎暮らしではそう不便にも感じていなかったけれど、都会を歩いて回るとほんとうにトイレ問題が深刻。その昔、パリで妊婦時代に散歩途中に使えるトイレは熟知していた。マクドナルドはレシートにある番号コードをドアについている機械に打ち込みロックを解除する仕組みだし、デパートにもトイレはないし、公衆トイレは使えるレベルではないので問題外。当時は、まだフランスにできて間もなかったスターバックスのトイレや大き目の映画館の入口そばにあるトイレが私の御用達だった。

ご存知の方も多いけれど、パリのメトロは尿臭がすごいし、地下道とか地下にある駐車場なんかも同じにほいがする。外に公共トイレがないのだから、ホームレスの人たちにはそうするしかないからだろう。

と、昔のことを振り返っていたら、ある光景を思い出した。まだパリに来て間もなかった頃の冬のある日、地下鉄のホームで電車を待っていたら、向かいのホームにいたご婦人がおもむろにスカートをたくしあげ、しゃがんでおしっこをしていた。ホームには結構人が居て、周りの人たちも「オララー」とか言っていたような気がする。ただ、その時はまだフランスに来て間もなくて、フランスならそんなこともあるのか・・と、ショッキングな出来事を自分の中で処理していた。未だにあれは現実だったのか定かでない。その昔見たゲンズブールの映画で、ジェーン・バーキンがそんな風にしてるシーンを見たからだろうか。

トイレのことを心配しなくてもよい日本の町が好きだ。空港に着いたときから感じるなんともいえない安堵感。「いつもきれいに使っていただきありがとうございます」の嫌味な張り紙も、ほんとうにみんなのお陰だと感謝の気持ちさえ沸いてくる。


Je t'aime moi non plus (1976) Trailer - Bande Annonce