ここではないどこかから

フランスの田舎町での暮らしの中で想うこと、育児など日常の暮らしのこと、もっとほんわりした括りで書きたいことなどを綴りたい。

寒い...ここがどこかなんて忘れてしまおう

寒い。最高の夏を満喫していたのに、やはりここの夏は短命だった…。また暑くなる日も来るのだろうが、週の初めは30度くらいあったのに、今日は最高気温が15度しかない。

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こちらに来てから時々「ここはどこなんだ?」という感覚があって、そんな不思議な想いをブログに綴りたかったのだが、一番そんな想いにさせるのはやはり天気だ。

 

その昔、はじめてパリで働き、独り暮らし始めたとき、言葉もろくにできなかった私は、オフィスの窓から空ばかり見上げていた。唯一テレビニュースで理解できたのは天気予報だったし、同僚との会話も「今日は雨だね。」とかそんなのしかできなかった。「あなたは天気のエキスパートね」と皮肉ぽく言われたのを覚えている。駐在員の言葉もろくに話せない若い女の子なんて何もしないでお給料をたくさん貰っていると妬まれていたし、実際そうだったから。

秋から冬にかけ、天気はほとんどが曇り、日照時間は短くなり、寒くなり、知り合いも少なかった私は精神状態もなかなか厳しい状態になっていた。地下鉄でも同僚とのランチでも家にいてもショッピングをしていても、ずっと身体がカチカチに緊張していた。やがて春が来て、初夏が来て、日も長くなり、輝くような夏が来たとき、言葉が少しできるようになった私はやっと縮こまった手脚を伸ばせるようになった。

ここは、パリ以上に冬は厳しいが、大自然に囲まれているせいか、そこまで精神的に追い込まれる感じではなかった。山や空は冬の間も美しかった。家族がいることも大きいだろう。

私にとって、または多くのフランス人にとって、夏を満喫することはやがて来たる冬を迎えるためのエナジーチャージ期間なのだ。このままじゃまだまだチャージ不足だ。

もちろんパリだって寒い夏もあれば、8月の中旬にはもう秋の気配を感じて虚しくなったりするのだけれど。

とにかく、「ここではないどこか」にいるのだから、日本の夏はとかパリの夏はとか、比べていても始まらない。

ここがどこかなんて忘れてしまおう。どんな天気の中でも生活していくしかない。でも天気予報を先々まで追うのはやめられそうにない。

 

 

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