ここではないどこかから

ここどこ。フランス田舎町暮らしの中で想うこと、育児・食べること日常のこと、もっとほんわりした括りの雑感を綴りたい。

フランスからの一時帰国にまつわるエトセトラ

この週末から日本に里帰りのため帰国している。我が家はフランスのオーベルニュ地方にあり、TGVが通る最寄りの駅サンテティエンヌまでは車で1時間半。そこからパリへ3時間。パリから空港へという手段を選んだ。よって空港までも約半日。のちに12時間のフライト。羽田から滞在先の実家まで1時間ちょっとなので、ドアツードアでほぼ24時間の大移動になる。2歳と9歳連れ。仕事を休めない夫は駅までの見送りタクシー要員。スーツケース2つとベビーカーに巨大リュックサック。9歳の娘はもはやアシスタント兼荷物持ち。彼女なしには乗り切れないだろう。

行きのTGVの中でランチをと思って大量のおにぎりを持参した。午前10時過ぎの電車に乗りこんだのも束の間、魔の2歳児はおにぎりを3つほどほおばり、揺れる車内をうろうろしはじめ、ちっともじっとしていない。仕方なく、最終兵器と思っていたiPadを取り出しビデオを見せ、ほぼ乗り切った。こういう時は、子供にはテレビは時間を決めて見せましょうなんて言ってられない。非常事態なのだから、周りに迷惑をかけず、親も子も穏やかに安らかに過ごせればそれでよし。

TGVの車窓からはフランスの田園風景が流れていく。時々、牛やら羊やらが見え、地平線や重たい空が広がっている。こうして見るとフランスってほとんどが田舎なんだなと思う。フランスはコミューンと呼ばれる地方自治体が3万以上あって、人口数十万人の都市も人口20人の村も同じように扱われる。なので、はっきりと割合はわからないが、小さな村や町に所属する人たちの割合はきっと少なくない。田舎暮らしはそんなに特別なことではないのかもしれない。

 

この車窓からの風景はどこを走ってもさほど変わりなく、まだ身軽な独り身だった15年前も同じような風景が見えていたことを思い出した。ある時は一人で。ある時は誰かと。パリを離れ、地方都市やヨーロッパのあちこちを列車で旅した。飛行機よりは時間がかかるけど、異国へ陸続きで行けることや、行先をその場で決めて細かくカスタマイズできるのが魅力的だった。自分で行先を決め、ひとり列車に揺られるときの誇らしさを思い出していた。それが今では修羅場の大移動。またいつか優雅に独り移動できる日が来るのだろうかしら。

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と、あの手この手で無事に搭乗までこぎつけ、くったりとした2歳児は割と早くに機内で眠りにつき、娘と私はハイタッチで喜びを分かち合い、それぞれ映画を観る体制に入ることになるのだが。

見逃した話題作のララランドを見始めるも、トイレ〜やら、喉乾いた〜やら、お腹痛い〜やら、2回ほどプチゲロも浴びたり、やはり修羅場が続き、ブツ切れに何とか意地でも見収めた。

 

そういえば、ララランドって、私の日本帰国のテーマソングであるオザケンの「流動体について」に謳われている、「平行する世界」のお話な訳だが、この映画が当たったのは何故だろう?そういえばさっきも身軽に旅する私に会ったな。そんなたわいも無いこと、誰かと話せたらな。なんて頭の中で独りごちる。

 

関係ないけれど、CDG-HNDの機内には夏休み前に日本の小学校に通うと思われる沢山の日仏キッズとそのママが乗り合わせていた。子供達やきっと日本で待つご両親の為に夏の修羅場の大移動をする母達は、私と同様、みんなだいたいスッピンで、あちこちでゲロする子供の背中をさする姿が見られた。同志のような共感をおぼえてしまった。

 

日本に着くとまとわりつく湿気、ピカピカ清潔なトイレ、丁寧な接客の販売員さん、子供をおんぶしてスーツケースを抱えているのに誰もドアを押さえていてくれない無関心な人達…と、すぐに日本らしい場面に迎えられることになった。

ただいま日本。今回は楽しませてもらうよ。

 

 

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